保護猫のミルクボランティア

保護子猫を育てるミルクボランティアをしています。4年くらいになります。

保護猫カフェから依頼を受けて、子猫を預かり、2か月くらいになるまで育てます。この頃になると、子猫たちは、自分で食事(ドライフードを食べるや排泄ができるようになり、ワクチンも接種できるようになるからです。

自分で食事や排泄ができ、ワクチンを接種したら、保護猫カフェでデビューして、お客さんたちに見てもらい、里親さんを探します。子猫の場合は、たいていすぐに里親さんが決まるようです。

子猫を育てるのは、決して楽ではありません。基本的には、人間の赤ちゃんを育てるのと同じくらいの労力が要ります。夜中に授乳や排泄の世話をするのも、一緒です。ただ、育つスピードが人間よりも速いので、いろいろなお世話が要る時期は、当然人間よりも短くなります。

子猫の世話で一番気を遣うのは、健康管理です。たいていの子猫は、どんな母猫から生まれたのか、今までどうしていたのか、分かりません。どんな病気を持っているかも分かりません。デリケートなので、すぐに体調をくずします。

体調を崩す原因も様々です。環境が変わったり、天候も急に寒くなったり暑くなったり、日中と夜との温度差が大きかったり、ストレスを感じたり。目ヤニが出たり、くしゃみが出たり、嘔吐したり。一番怖いのが下痢です。

下痢が始まると、薬などの治療をせずに治ることはほとんどありません。はやめに病院に連れて行って、点滴や注射、飲み薬の処方などをしてもらいます。下痢が頻繁になると、脱水になり、亡くなることもあります。

非常に気を遣う子猫の世話ですが、それでも、このボランティアを続けたいと思うのは、なんといっても「かわいい」からです。

子猫にとっては私が「お母さん」なので、子猫は、私をとても頼りにしてくれます。私が座ると、すかさず膝に乗り、甘えてきます。もう息子たちに相手にしてもらえなくなった私にとっては、子猫たちが癒しです。私の方が、子猫たちに甘えたいくらいです。

それに、猫に申し訳ない気持ちもあります。猫というのは、もともと、野生動物ではありません。猫が保護されるような状況になるのは、多頭崩壊や、遺棄など、たいてい、人間側の都合によるものです。猫は、自分が暮らす環境を選べないのです。そう思うと、人間のせいで困った状況になってしまったのなら、他の人間による環境改善が必要なのではないか?と思うのです。                                     

せっかく生まれてきたのだから、みんなが幸せになってほしい。早くいい里親さんに見つけてもらえるといいなあ、と思いながら、毎日お世話しています。